国税庁は1月26日、特定非常災害の発生日以後に相続、遺贈又は贈与により取得した財産の評価に関する質疑応答事例を取りまとめ公表した。特定非常災害とは、特定非常災害特別措置法に基づいて指定される、著しく異常かつ激甚な非常災害のこと。これまで1995年阪神・淡路大震災、2004年新潟県中越地震、2011年東北地方太平洋沖地震、2016年熊本地震が指定されている。

 質疑応答事例に盛り込まれているのは、特定非常災害により被災した土地等の評価、被災した家屋の評価、被災した構築物の評価、災害により休業している会社の判定など全19項目。土地については、地割れや津波被害、液状化現象など被害の種類ごとに解説しているほか、無道路地の判定、造成中の宅地や、応急仮設住宅の敷地の用に供するため使用貸借により貸し付けられている土地の評価についてもカバーしている。

 例えば、特定非常災害発生日以後同日の属する年の12月31日までの間に相続等により取得した特定非常災害により被災した土地及び土地の上に存する権利は、その土地等が特定地域内にある場合と特定地域外にある場合の別に、評価できる。その土地等が特定地域内にある場合の土地等の価額は、「特定非常災害の発生直後の価額(特定非常災害発生後を基準とした価額)」の評価方法に準じて評価できると説明している。

 具体的には、国税局長が不動産鑑定士等の意見を基に特定地域内の一定の地域ごとに特定土地等の特定非常災害の発生直後の価額算出のための率を別途定めている場合には、特定非常災害発生日の属する年分の路線価及び倍率に「調整率」を乗じたものでその年分の路線価及び倍率として評価できる。一方、その土地等が特定地域外にある場合の土地等の価額は、課税時期の現況に応じ評価通達の定めるところにより評価することになる。

 家屋についても、修理・改良等を行っている場合や、建築中の場合などケース別に解説。例えば、特定非常災害により被災した家屋について特定非常災害の発生直後から課税時期までの間に修理、改良等が行われている場合には、その家屋の価額は、「被災した家屋の評価」により計算した金額に、特定非常災害の発生直後から課税時期までに投下したその修理、改良等に係る費用現価の70%に相当する金額を加算して評価するとしている。

 同質疑応答事例は↓
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hyoka/171101/pdf/02_00.pdf