中小企業者の事業承継の促進のため、2018年度税制改正においては、既存の事業承継税制とは別に10年間の時限措置として、猶予対象の株式の制限を撤廃し、納税猶予割合80%を100%に引き上げ、贈与・相続時の納税負担が生じない、事業承継税制の特例を創設した。一方で、予算面からは、中小企業庁が、事業承継の補助金(後継者支援型「経営者交代タイプ」)の公募を4月27日から6月8日まで行っている。

 これは、2017年度補正予算による事業で、事業承継(事業再編、事業統合を除く)を契機として、承継後の新たな取組みである経営革新等や事業転換を行う中小企業者に対して、その新たな取組みに要する経費の一部を補助するもの。この事業承継は代表者の交代であり、会社の場合、先代経営者の退任や後継者の代表者就任など、個人事業者の場合、先代経営者の廃業・後継者の開業など、後継者が事業を承継することが該当する。

 補助対象の経費は、設備費・原材料費・外注費・委託費・店舗等借入費・人件費等のほか、事業所の廃止、既存事業の廃業等を伴う場合は、廃業登記費・在庫処分費等も補助対象となる。補助上限額は、事業承継を契機として、経営革新等に取り組む場合は最大200万円だが、既存事業の廃業など事業転換を伴うときは廃業費用として最大300万円を上乗せする。つまり、事業転換に挑戦する場合の補助上限は最大500万円となる。

 そのほか、取引関係や雇用によって地域経済に貢献することが要件となる。後継者には経営経験(役員・経営者3年以上)や同業での実務経験等(勤務6年以上)が要求される。また、新たな取組みについては、税理士等の認定支援機関の確認を受けなければならない。なお、公募期間は2018年6月8日までだが、2015年4月1日から補助事業期間完了日(最長2018年12月31日)までの間に事業承継(代表者の交代)を行う必要がある。

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http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2018/180427shoukei.htm