東京都主税局はこのほど、昨年10月で施行から15年を迎えた宿泊税の施行状況や今後の宿泊税のあり方についての検討内容をまとめた「宿泊税15年間の実績と今後のあり方」を公表した。同税は、都が諸外国の観光先進都市に比べて旅行者受入数が伸び悩むなど観光施策において遅れを取っている状況から、国際都市東京の魅力を高めるとともに観光の振興費用に充てる法定外目的税として、2002年10月1日に創設されたもの。

 宿泊税の税額は、旅館業法で定められ都知事の許可を受けているホテル業や旅館営業を行う施設を対象に、宿泊料金(1人1泊)が「1万円以上1万5千円未満」で100円、「1万5千円以上」で200円を課税する。徴収方法は、ホテル等の経営者を特別徴収義務者とし、その特別徴収義務者が宿泊者から宿泊税を徴収し都に申告納入する、特別徴収の仕組みを採用している。

 これまでの課税状況をみると、創設初年度は課税人員354万6000人で税収4億9600万円だったが、その後の訪日外国人観光客の増加を受けて右肩上がりで推移し、直近の2016年度には1595万7000人から22億1700万円の税収を上げており、2002年から2016年度までの税収合計額は約192億円にのぼる。また、ホテル・旅館の登録施設数も施行当初の324件から2017年3月時点で倍近くの619件に増加している。

 今後の同税をめぐる対応については、再来年2020年に開催する「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」の開催に伴い、その成功に向けた税制面からの措置として、同大会期間を含めた一定期間(2020年7月1日から同年9月30日まで)に海外や全国から東京を訪れる観光客を含め全ての宿泊者の宿泊税を課税停止とする方針を明らかにしている。今回の措置による減収額は、約5.5億円となる。

 また、近年急増する訪日外国人観光客の多様な宿泊ニーズへの対応等の観点から、住宅の全部又は一部を活用して旅行者等に宿泊サービスを提供する、いわゆる「民泊」が増加している。民泊事業への対応については、「住宅宿泊事業法施行後の状況を十分注視しつつ、民泊を巡る状況に大きな変化が生じた場合には、公平性の観点や税収効果、徴税コスト等を踏まえ、適切な時期に総合的に検討していくことが必要」としている。

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http://www.tax.metro.tokyo.jp/oshirase/2018/20180608-2.pdf