産業能率大学が、従業員数6人以上の中小企業経営者を対象に実施した「2018年中小企業の経営施策に関する調査」結果(有効回答数569人)によると、2018年の業績見通しについては、好調な日本経済を背景に「良くなる」(「大幅に良くなる(見込み)」+「やや良くなる(見込み)」)とする回答が43.5%と初めて4割を超え、過去最高となった。約4割の中小企業経営者は、今後の業績について明るい見通しを示している。

 業績見通しを業種別にみていくと、「良くなる」(「大幅に良くなる(見込み)」+「やや良くなる(見込み)」)と回答した割合は、「情報通信業」が61.0%と最も高く、次いで「建設業」が49.3%、「金融・保険業が46.6%と、この3業種が他の業種と比べて高い数値となった。一方、「不動産業」は30.3%、「運輸業」は33.4%にとどまるなど、業種によって差が見られた。

 経営者として2018年に最も取り組みたいことは、「利益率の向上」(12.7%)が最多で、「国内の販路拡大」(12.1%)と積極的な施策のほか「従業員の新規採用」(10.7%)、「従業員の満足度向上」(8.4%)、「従業員の教育・育成」(7.9%)が上位5項目となった。過去の調査結果と比較すると、「従業員の新規採用」(前回調査比1.9ポイント増)、「従業員の教育・育成」(同0.9ポイント増)などの項目で過去最高となっている。

 新規に人材を獲得するだけでなく、既存の人材への投資にも取り組んでいきたいと考える中小企業経営者も多いようだ。また、「長時間労働の是正」への取組みは、「行っている」は45.5%、「行っていない」は54.5%。「行っていない」との回答企業の今後の取組み予定では、44.2%が「取り組む予定」と回答。「長時間労働の是正」に対する取組みを行っておらず今後も行う予定はないとする企業は、全体の約3割にとどまっている。

 なお、人員の過不足状況については、52.5%が「不足している」と回答して初めて半数を超え、人材不足の深刻度が増している現状が見えてきた。業種別にみると、「不足している」との回答は、「建設業」(70.4%)、「運輸業」(60.6%)、「飲食店・宿泊業」(60.0%)が他業種に比べ高くなった。一方で、「不動産業」(27.3%)や「電気・ガス・熱供給・水道業」(28.6%)は「不足している」との回答割合が3割弱にとどまっている。

 同調査結果は↓
http://www.sanno.ac.jp/research/fm3fav0000000s7b-att/forecast2018.pdf