東京商工会議所がこのほど発表した「人手不足等への対応に関する調査」結果(有効回答数2673社)によると、人員の過不足状況について、65.0%の企業で人手が「不足している」と回答した。この割合は昨年の調査(55.6%)よりも約5ポイント上昇。調査を開始してから4年連続で人手不足感が強まっている。業種別では、昨年の調査と同様に「宿泊・飲食業」(79.1%)の人手不足感が最も高く、約8割の企業が人手不足と考えている。

 以下、「運輸業」(78.2%)、「建設業」(75.6%)、「その他サービス」(68.2%)、「介護・看護」(68.0%)などで不足感が強い。「宿泊・飲食業」、「介護・看護」では不足割合が若干改善したが、他の業種は全て悪化。悪化した業種のうち、「建設業」、「その他(医療、産業廃棄物業等)」(59.4%)では、悪化したポイントが特に上昇した(建設業:昨年に対し7.9ポイント上昇、その他:同13.4ポイント上昇)。

 従業員規模別では、10人以下及び301人以上の企業では「不足している」と回答した割合が昨年の調査結果と比較して改善。一方、11人〜300人の企業では昨年の調査結果と比較して悪化している。「不足している」と回答した割合は、従業員規模101〜300人の企業で78.5%と最も高いが、301人以上の企業では昨年の調査結果と比較して減少していることから、中堅企業が最も人手不足の影響を受けていることがうかがえる。

 求める人材(複数回答)としては、「一定の経験を有した若手社員(第二新卒等)」(64.2%)が最も高く、次いで「即戦力となる中堅層、専門家」(61.8%)が続いた。特に、「新規学卒者(高卒)」は昨年の調査結果と比べて約10ポイント上昇しており、若年層の人手不足が顕著になっていることがうかがえる。一方、「一般職層・非専門的な人材(パート・アルバイト等)」(30.7%)は、昨年の調査結果と比べて約7ポイント減少している。

 人手不足により人員の充足が難しいなか、事業活動を維持するために講じている取組み(複数回答)については、「既存の業務を効率化する(ICT化、標準化等)」(45.4%)が最も多い。一方、「残業、休日出勤等で対応」が39.6%、「経営者や管理職が作業を補う」が33.9%挙げられていることから、深刻な人手不足の中で、限られた人員で何とか事業活動を維持している実態がうかがえる。

 同調査結果は↓
https://www.jcci.or.jp/Laborshortagesurvey2018.pdf